金蘭会高校バレー部の強さを理解するうえで、最も重要なのがチームのモットーだ。
金蘭会高校の公式クラブ紹介では、高校バレーボール部について、次のように掲げている。
「草魂」「拾って繋ぐ粘りのバレー」
これは単にレシーブを重視するという意味ではない。相手の攻撃を拾い、攻撃につなぎ、再び守備に戻るという一連のプレーをチーム全体で成立させる考え方だ。
理由1:攻撃より先に守備の土台を整える高校バレーでは、身長やジャンプ力を生かした攻撃が注目されやすい。
しかし、金蘭会は守備から攻撃を組み立てることを重視している。
2026年春高の決勝でも、就実にマッチポイントを握られながら、粘り強いレシーブとブロックで流れを引き戻した。
守備が崩れなければ、相手には何度も攻撃を組み立て直す必要が生じる。その間に相手のミスを誘い、自分たちの得点機会を増やせる。
この戦い方は、金蘭会が掲げるモットーと実際の試合内容が一致している点で興味深い。
理由2:特定のエースに依存しない攻撃馬場柚希の高さと決定力は大きな武器だが、金蘭会の攻撃は馬場だけに依存していない。
徳元菜々美のスパイク、丹山花椿のトスワークと攻撃参加、ブロックを利用した得点など、複数の選択肢を持っていた。
実際、2026年春高決勝では馬場の得点が6点にとどまった一方、チームは3セットを連取している。
これは、エースの調子が万全でなくても、他の選手が役割を補えるチーム構造を示す。
理由3:接戦を勝ち切る精神的な強さ2026年春高準決勝の東九州龍谷戦は、フルセットの末に16-14で勝利した。
決勝でも第2セットは23-24、第3セットは21-24と、相手にセットポイントやマッチポイントを握られた。
それでも逆転できた背景には、ラリーを諦めず、最後まで自分たちのプレーを続ける姿勢がある。
全国大会では、実力が拮抗するチーム同士の対戦ほど、技術以外の要素が勝敗を左右する。金蘭会は接戦の中で、自分たちの戦い方を崩さなかった。
理由4:池条義則監督のチームづくり
池条義則監督
2026年春高・勝利監督賞
金蘭会の全国大会での躍進を支える指導者。
池条監督は2025年インターハイで優秀監督賞を受賞し、2026年春高でも金蘭会を優勝に導いた。
スポニチの報道では、2019年以来7年ぶりの優勝について、監督自身も喜びを語っている。
注目すべきなのは、インターハイで優勝した段階でも春高を次の目標として見据えていたことだ。学校の優勝報告でも、選手たちが春高に向けて気持ちを新たにしたことが記されている。
【春高バレー歴代優勝回数】金蘭会は4度の全国制覇

金蘭会の実績を語る際に欠かせないのが、春高バレーでの優勝回数だ。
2026年の第78回大会を終えた時点で、金蘭会の女子優勝回数は通算4回となった。
過去の優勝年は2015年、2018年、2019年、2026年。特に2018年と2019年には連覇を達成しており、2026年は7大会ぶりに王座へ返り咲いた大会だった。
金蘭会の全国タイトルを振り返る- 2015年: 春高バレー初優勝。
- 2018年: 2度目の春高優勝。
- 2019年: 春高連覇を達成。
- 2024年: インターハイ優勝。
- 2025年: インターハイ2連覇、通算4度目の優勝。
- 2026年: 春高で7大会ぶり4度目の優勝。
2025年インターハイの決勝では、福岡女学院をセットカウント3-1で破った。
スコアは25-22、25-16、24-26、25-20。第3セットを落とした後も立て直し、最後は25-20で勝利している。
この大会では、馬場柚希と徳元菜々美がベスト6表彰選手、岡日和がリベロ優秀選手、池条義則監督が優秀監督賞に選ばれた。
金蘭会を取り巻く人物・大会の関係一覧全国タイトルを支えた選手や指導者、対戦校の関係を整理すると、次のようになる。
この一覧から分かるのは、金蘭会の全国制覇が、エース、守備の専門家、攻撃を組み立てる選手、指導者の役割分担によって支えられていたことだ。
また、就実や東九州龍谷のような全国上位校との接戦を経験したことも、チームの実力を測る重要な材料になる。
【金蘭会高校バレー部の現在と評判】2027年春高で連覇を狙う
2026年11月現在、金蘭会は春高バレー2027への出場を決めている。
ここで注目したいのが、2026年のチームから2027年のチームへの世代交代だ。
2026年1月の春高で中心選手だった馬場柚希ら3年生は、卒業によって高校チームを離れる世代にあたる。そのため、2027年大会では新しい選手構成での戦いになる。
過去の実績だけで次の優勝を予測することはできない。
2026年夏の敗戦は新たな課題を示した2026年8月のインターハイ準決勝では、金蘭会は横浜隼人に1-2で敗れた。
同大会の横浜隼人は、そのまま決勝でも東九州龍谷を破り、初優勝を達成している。
金蘭会が全国3位に終わったことは、2026年春高の優勝校であっても、次の大会で同じ結果を残せるとは限らないことを示した。
一方、9月の大阪私学大会では大阪国際を2-0で破っている。全国大会での敗戦を経験した後も、地域の強豪との競争の中で結果を残している点は見逃せない。
2027年春高は16年連続出場2026年11月1日の大阪府予選では、金蘭会が大阪学芸を2-0で破り、大阪府第1代表に決まった。
これで16年連続16回目の春高出場となる。
2027年1月の本大会では、前年の優勝校として連覇を目指す立場になる。全国のライバルには、東九州龍谷、就実、大阪国際、横浜隼人などがいる。
特に横浜隼人は2026年インターハイ優勝校であり、就実は2026年春高決勝で金蘭会と対戦した実力校だ。
金蘭会の連覇を占ううえでは、攻撃力だけでなく、新チームがどれだけ守備とつなぎの質を維持できるかが注目点になる。
金蘭会の評判を判断する3つのポイント金蘭会高校バレー部の評価を知りたい場合は、次の3点を見ると実態を把握しやすい。
1. 全国大会の実績: 春高4度の優勝とインターハイ通算4度の優勝実績。
2. チームの競技方針: 学校公式が掲げる「拾って繋ぐ粘りのバレー」。
3. 継続的な出場実績: 2027年春高まで16年連続で大阪府代表に選ばれていること。
金蘭会の評判は、単発の優勝だけではなく、長期間にわたって全国大会に出場し、上位争いを続けている実績から評価するのが妥当だ。
一方、強豪校であることと、毎年同じ選手が在籍していることは別問題である。高校スポーツは3年間で選手が入れ替わるため、過去のスター選手の実績を、そのまま現在のチームの能力として考えないことも大切だ。
【金蘭会高校バレー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:金蘭会高校は2026年春高バレーで優勝しましたか?
A1:優勝した。2026年1月11日の第78回春高バレー女子決勝で就実を3-0(25-20、29-27、28-26)で破り、7大会ぶり4度目の優勝を達成した。
Q2:金蘭会高校の春高バレー歴代優勝回数は何回ですか?
A2:2026年大会終了時点で通算4回。優勝した年は2015年、2018年、2019年、2026年だ。
Q3:2025年インターハイの優勝校はどこですか?
A3:金蘭会高校だ。決勝で福岡女学院を3-1で破り、2年連続4度目の優勝を果たした。
Q4:2026年春高バレーの注目選手は誰でしたか?
A4:馬場柚希が中心選手だった。身長180cmのミドルブロッカーで、U19日本代表経験もあり、2026年春高では最優秀選手賞を受賞した。徳元菜々美、丹山花椿、岡日和もチームの優勝を支えた。
Q5:金蘭会高校の2026年インターハイの結果は?
A5:準決勝で横浜隼人に1-2で敗れ、3位だった。2025年の優勝から連覇はならなかったが、全国ベスト4に入る実績を残した。
Q6:金蘭会高校は2027年春高バレーに出場しますか?
A6:出場する。2026年11月1日の大阪府予選で大阪府第1代表となり、16年連続16回目の本大会出場を決めた。
Q7:金蘭会高校バレー部が強い理由は何ですか?
A7:守備を重視する「拾って繋ぐ粘りのバレー」、複数の選手が攻撃に参加する戦術、接戦で崩れないチーム力が主な理由だ。池条義則監督の指導のもと、個人の能力をチーム全体の力につなげている。
金蘭会高校女子バレーボール部は、2025年インターハイ2連覇、2026年春高バレー優勝という大きな成果を残した。
春高決勝では就実を3-0で下し、準決勝では東九州龍谷とのフルセットの激闘を制した。馬場柚希を中心に、徳元菜々美、丹山花椿、岡日和らがそれぞれの役割を果たしたことが、全国制覇につながった。
しかし、2026年夏のインターハイでは3位に終わり、同年秋には新たな春高代表の座を獲得している。強豪校であり続けるためには、優勝した世代の成功を次の世代に引き継がなければならない。
金蘭会の強さを理解する最大の要点は、スター選手の存在だけでなく、ボールを拾い、仲間につなぎ、全員で得点を取りにいくチームの仕組みにある。
2027年春高バレーでは、この伝統を受け継ぐ新チームがどこまで勝ち上がるのか。前年王者として迎える連覇への挑戦に、全国の高校バレーファンから注目が集まる。
主な参考資料:日本バレーボール協会、金蘭会高等学校・中学校公式サイト、月刊バレーボール、スポニチアネックス、日刊スポーツ、J SPORTS。