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【地震の発生状況】8月23日午前2時、M5.9・深さ68kmの揺れを検証

長谷川 陸 長谷川 陸 • 更新: • 公開: • 読了約 21 分
目次

気象庁の報道発表によると、地震が発生したのは2026年8月23日午前2時00分40秒ごろ。震源は茨城県南部で、震源位置は北緯35度59.9分、東経140度05.7分と記録されている。

地震の規模を示すマグニチュードは5.9。震源の深さは当初の速報値で約70kmとされていたが、その後の解析で68kmに更新された。最大震度は5弱だった。

今回の地震で注目したいのは、震源が比較的深い場所にあったにもかかわらず、茨城県だけでなく首都圏の複数地域で強い揺れが観測された点だ。震源から離れた地域にも揺れが伝わり、東北地方から近畿地方にかけて震度4から1が記録された。

また、気象庁はこの地震について緊急地震速報を発表している。深夜の発生だったことから、就寝中に揺れを感じた人にとっては、状況を把握するまでに時間がかかった可能性もある。地震発生時刻と規模、震源情報を正確に把握することは、その後の防災対応を考えるうえで欠かせない。

震源の深さや発震機構の詳細は、気象庁の地震観測データにも掲載されている。

【震度5弱の観測地域】茨城・埼玉・千葉・東京の17市区町村と被害状況

茨城地震震度5

今回、最大震度5弱を観測したのは茨城県、埼玉県、千葉県、東京都の計17市区町村。茨城県内だけにとどまらず、東京23区にも強い揺れが及んだ。

総務省消防庁が2026年8月31日17時時点で公表した第6報では、震度5弱の観測地域は次のとおり整理されている。

茨城県(10市)
- 古河市
- 龍ケ崎市
- 下妻市
- 常総市
- 取手市
- 牛久市
- つくば市
- 筑西市
- つくばみらい市
- 小美玉市

埼玉県(4市町)
- 川口市
- 蕨市
- 戸田市
- 宮代町

千葉県(2市)
- 浦安市
- 印西市

東京都(1区)
- 足立区

震度5弱は、物につかまらなければ歩くことが難しくなったり、固定されていない家具が動いたりすることがある揺れだ。家具の転倒や棚からの落下物など、室内の安全確保が重要になる。

津波の心配はあったのか?

気象庁の発表は明確で、今回の地震による津波の心配はなかった。震源が茨城県南部の内陸に位置しており、今回の地震について津波警報や注意報を必要とする状況ではなかった。

ただし、津波の心配がないことと、地震による被害がないことは別問題だ。強い揺れがあった地域では、建物の損傷、家具の転倒、ブロック塀の状態、斜面の崩落などを確認する必要がある。

実際の人的被害と建物被害

被害状況については、気象庁が9月8日に公表した2026年8月の地震活動資料が参考になる。同資料では、8月23日の茨城県南部の地震について、負傷者38人などの被害があったと報告している。これは8月31日17時時点の総務省消防庁の集計に基づく数字だ。

消防庁の第6報では、茨城県で軽傷1人、埼玉県で軽傷10人、千葉県で軽傷4人、神奈川県で重傷1人・軽傷7人が報告された。さらに東京都では軽傷者15人が消防機関の情報として掲載されている。住家については埼玉県で一部破損2棟が確認された。

この数字から分かるのは、最大震度5弱という観測結果だけでは被害の全体像を把握できないということだ。震度が同じでも、建物の構造、家具の固定状況、揺れを受けた時間帯などによって人的被害は変わる。

【2026年の茨城県南部地震を時系列で比較】4月・6月・8月・9月の発生記録

2026年の茨城県南部では、8月23日の地震だけでなく、4月1日と6月16日にもマグニチュード5クラスの地震が発生していた。

これらを並べると、同じ茨城県南部という震源地域で、数か月の間に複数の比較的大きな地震が発生していたことが分かる。さらに8月以降も同地域を震源とする地震が記録されている。

2026年の主な地震記録
発生日 規模・深さ 最大震度・特徴 4月1日 M5.0・48km 5弱。栃木県真岡市で観測 6月16日 M5.5・約50km 5弱。群馬県・埼玉県の5市町で観測 8月23日 M5.9・68km 5弱。17市区町村で観測 9月29日 M4.9・46km 4。茨城県南部を震源とする地震 10月2日 M3.9・約50km 2。茨城県南部を震源とする地震

※深さは各地震の公表値。速報値とその後の解析値で差が生じる場合がある。

4月1日の地震は午前10時06分ごろに発生し、マグニチュード5.0、震源の深さ48km、最大震度5弱だった。栃木県真岡市で強い揺れが観測され、津波の心配はなかった。

続く6月16日の地震は午後7時46分ごろに発生。マグニチュード5.5、深さ約50kmで、群馬県の太田市・千代田町と埼玉県の加須市・本庄市・美里町で震度5弱を観測した。

そして8月23日のM5.9が、2026年の茨城県南部を震源とする地震の中で最大規模となった。

この比較で重要なのは、4月・6月・8月の地震がすべて同じ断層で連続して起きたと決めつけられないことだ。発生場所が同じ地域に分類されても、震源の位置や深さ、断層の向き、プレート境界での応力状態は異なる可能性がある。

気象庁の発表資料と地震調査研究推進本部の2026年の主な地震活動の評価では、4月と6月の地震もそれぞれ別の発震機構として整理されている。

【茨城地震の発生原因】太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界で何が起きた?

今回の地震の発生メカニズムを理解するには、関東地方の地下に存在する複雑なプレート構造を知る必要がある。

日本列島の地下では、太平洋プレートやフィリピン海プレートが陸側のプレートの下へ沈み込んでいる。関東地方は複数のプレートが接する地域であり、地下の構造が複雑なことで知られている。

今回の地震について、気象庁は発震機構を東西方向に圧力軸を持つ逆断層型と判定した。また、太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界で発生した地震との速報的な解析結果を示している。

地震調査研究推進本部の2026年の評価でも、西北西から東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と整理され、同じプレート境界で発生した地震として説明されている。

逆断層型とはどのような現象なのか

逆断層型の地震は、地殻やプレート境界に圧縮する力が加わり、断層面を境に片側の岩盤がもう一方に対して上方向へ動くことで発生する。

地下の岩盤には、プレート運動によって長い時間をかけて力が蓄積する。その力が岩盤の強度や断層面の摩擦による抵抗を上回ると、急激なずれが生じ、地震波として周囲に伝わる。

今回のようなプレート境界型の地震は、プレート同士の相対運動と深く関係している。地震が起きるたびに周囲の応力状態が変化するため、地震活動を継続的に観測する必要がある。

4月・6月の地震と発生メカニズムは同じなのか

ここは誤解されやすい部分だ。

2026年4月1日の地震は、地震調査研究推進本部によると、北西から南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界で発生した。

6月16日の地震も、北北西から南南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界に位置づけられている。

一方、8月23日の地震は、太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界と判定された。したがって、2026年に発生した3つの地震を、まったく同じ地下の断層が繰り返し動いた結果として扱うのは正確ではない。

地震の発生原因を考える際は、震央の地域名だけでなく、震源の深さや発震機構、プレート境界との位置関係を組み合わせて見る必要がある。

【茨城地震の余震と今後の見通し】9月・10月にも地震を観測

8月23日の地震後、気象庁は今後の地震活動について注意を呼びかけた。

発表時点で示された見通しは、揺れの強かった地域では地震発生から1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意するというものだった。特に発生後2〜3日程度は、規模の大きな地震が起きることが多いとしていた。

気象庁が示した根拠は、過去の地震事例において、大きな地震の後に同程度の地震が発生した割合が1〜2割あるという統計的な傾向だ。これは特定の日に再び大きな地震が起きるという予測ではない。

8月23日以降の地震活動

その後の茨城県南部周辺では、8月26日にM3.4、9月17日にM4.8、9月22日にM3.9、9月29日にM4.9、10月2日にM3.9などの地震が記録されている。

特に9月29日の地震は、午前4時45分ごろ発生したM4.9で、最大震度4を観測した。気象庁の発震機構データでは、深さ46kmと記録されている。

10月2日午前6時01分ごろにもM3.9の地震が発生し、茨城県南部などで最大震度2を観測した。

これらの地震は同じ茨城県南部を震源とする活動として確認できるが、8月23日の地震の余震であるかどうかは、震源の分布や発震機構などを含めた個別の検討が必要だ。震源地の地域名が同じというだけで、すべてを一連の余震と断定することはできない。

また、8月23日の地震発生直後に気象庁が示した1週間の注意期間は、すでに経過している。現在の防災判断では、その当時の注意喚起と、その後に実際に発生した地震の記録を分けて考えることが大切だ。

今後、大きな地震が起きる可能性はある?

地震活動の将来を正確な日時まで指定して予測することは、現在の科学技術ではできない。

今回の地震について、地震調査研究推進本部は2026年の評価で、GNSS観測による有意な地殻変動は確認されていないと報告している。ただし、これは今後の地震発生を否定する情報ではない。

また、9月29日のM4.9のような地震が発生した事実は、地域の地震活動を継続的に監視する必要性を示している。特定の地震が起きたからといって、必ず巨大地震に発展するわけではない一方、過去の地震規模だけを根拠に今後の安全を断定することもできない。

茨城県南部や周辺地域に住む人は、気象庁の最新の震源・震度情報を確認しながら、日頃から地震への備えを維持しておくことが現実的な対応となる。

【長周期地震動階級2とK-NET・KiK-net】首都圏の揺れをデータから分析

今回の地震を検証するうえで見逃せないのが、通常の震度情報とは別に発表された長周期地震動の観測結果だ。

気象庁によると、2026年8月23日の地震では、埼玉県南部、千葉県北西部、東京都23区で長周期地震動階級2を観測した。茨城県北部・南部などでは階級1も観測されている。

長周期地震動階級2は何を意味する?

長周期地震動とは、周期が長く、ゆっくりと繰り返す大きな揺れのこと。高層ビルは建物自体が持つ揺れやすい周期と地震波の周期が一致すると、共振によって長時間揺れ続ける場合がある。

気象庁が発表する長周期地震動階級は、主に14〜15階建て以上の高層ビルの高層階を想定し、室内での人の行動や家具・什器の移動などを目安に4段階で分類する指標だ。

階級2は「大きな揺れ」に相当する。室内で強い揺れを感じ、物につかまらないと歩くことが難しくなる場合があるほか、キャスター付きの家具が動いたり、棚の食器や本が落ちたりする可能性がある。

つまり、震度と長周期地震動階級は同じものではない。地表付近の揺れの強さを示す震度だけでは、高層ビルの上層階でどの程度揺れたかを十分に表せないため、別の指標が用いられている。

K-NET・KiK-netが記録した459地点の強震データ

防災科学技術研究所は、全国に設置した強震観測網K-NET・KiK-netによって、今回の地震の揺れを詳細に記録した。

2026年8月23日の地震では、K-NETで268地点、KiK-netで191地点、合計459地点の強震記録が公開されている。

観測された最大加速度は、K-NET茂木(TCG014)で250gal。これは3成分の合成値であり、観測網の中で最も大きい値だった。

そのほか、KiK-net岩瀬では198gal、K-NET取手では178galを記録している。こうしたデータは、単に震度の数字を確認するだけでは分からない揺れの特徴を調べるために使われる。

なお、galは加速度の単位であり、震度そのものではない。250galだったから震度5弱、あるいは建物が必ず損傷するという単純な換算はできない。地盤の性質や揺れの周期、建物の構造なども被害を左右する。

K-NET・KiK-netの観測記録は、地震動の分析や建築物の耐震設計、地域ごとの地震防災対策に役立つ基礎資料となる。

【茨城県南部の地震に備える】今すぐ確認したい防災対策と情報収集

2026年に複数回の震度5弱を観測した茨城県南部では、地震が発生した後の対応だけでなく、平常時からの備えが重要になる。

特に今回の地震のように深夜に発生するケースでは、停電や家具の転倒によって、避難や情報収集が難しくなることがある。日中だけを想定した防災対策では不十分だ。

家の中で優先したい5つの対策

- 家具の固定: 大型のタンス、食器棚、本棚、テレビなどを転倒防止器具で固定する。
- 寝室の安全確保: ベッドの周辺に倒れやすい家具を置かず、枕元に懐中電灯と履物を準備する。
- 避難経路の確認: 玄関や廊下に荷物を置かず、ドアが開かなくなる状況も想定する。
- 備蓄品の準備: 飲料水、食料、携帯トイレ、常備品、モバイルバッテリーを確保する。
- 家族との連絡方法: 通信がつながりにくい場合に備え、集合場所や災害用伝言サービスの利用方法を決めておく。

地震情報はどこで確認すべき?

地震発生時は、SNSの速報だけに頼らず、気象庁や自治体などの公的情報を優先して確認したい。

情報を確認する際は、次の3つを区別すると状況を把握しやすい。

1. 震源・震度情報: 地震の発生時刻、震源地、マグニチュード、震源の深さ、各地の震度を確認する。

2. 津波情報: 沿岸部にいる場合は、津波警報・注意報の発表状況を確認する。今回の地震では津波の心配はなかったが、別の地震では状況が異なる。

3. 自治体の防災情報: 避難所の開設状況、道路や公共交通機関の情報、地域の被害状況を確認する。

特に茨城県南部から埼玉県、千葉県、東京都にかけて通勤・通学する人は、自宅だけでなく職場や学校周辺の避難場所も把握しておきたい。

【プロの結論】震度だけで安全を判断しないことが重要

今回の地震から得られる大きな教訓は、地震の危険性を一つの数値だけで判断しないことだ。

震度5弱は地表付近の揺れの強さを示す。長周期地震動階級2は高層ビル内での揺れや行動への影響を示す。そしてK-NET・KiK-netの加速度記録は、地震波がどのような強さで観測されたのかを詳しく示す。

それぞれが異なる情報を持っており、組み合わせて見ることで地震の実態に近づける。

もう一つ重要なのは、4月、6月、8月の地震をすべて同一の断層活動として決めつけないことだ。茨城県南部という同じ地域で起きた地震でも、発震機構やプレート境界との関係には違いがある。

地震の発生原因を正しく理解し、余震情報を冷静に受け止め、家具の固定や避難経路の確保を続けること。それが、次の揺れに対する最も実践的な備えとなる。

【茨城県南部の地震・震度5弱】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:2026年8月23日の茨城県南部の地震は何時に発生しましたか?

A1:2026年8月23日午前2時00分ごろです。マグニチュード5.9、震源の深さ68kmで、最大震度5弱を観測しました。

Q2:茨城県南部の地震で震度5弱を観測した地域はどこですか?

A2:茨城県の古河市、龍ケ崎市、下妻市、常総市、取手市、牛久市、つくば市、筑西市、つくばみらい市、小美玉市のほか、埼玉県の川口市・蕨市・戸田市・宮代町、千葉県の浦安市・印西市、東京都の足立区です。

Q3:今回の地震で津波は発生しましたか?

A3:気象庁は津波の心配はないと発表しました。今回の地震について津波警報・注意報による避難の必要はありませんでした。

Q4:茨城県南部では今後も大きな余震が起きる可能性がありますか?

A4:地震の発生を日時まで指定して予測することはできません。気象庁は8月23日の地震発生直後、1週間程度は最大震度5弱程度の地震に注意するよう呼びかけました。その後も9月29日にM4.9、10月2日にM3.9の地震が発生しています。引き続き最新の地震情報を確認することが大切です。

Q5:長周期地震動階級2とは震度5弱と同じですか?

A5:同じではありません。震度は地表付近の揺れの強さを表し、長周期地震動階級は高層ビルの高層階での揺れや行動の難しさを示す別の指標です。今回、埼玉県南部、千葉県北西部、東京都23区で階級2が観測されました。

Q6:2026年4月1日と6月16日の茨城県南部地震との関係は?

A6:4月1日はM5.0、6月16日はM5.5、8月23日はM5.9でした。いずれも茨城県南部を震源とする地震ですが、発震機構や関係するプレート境界には違いがあります。同一の断層による連続した地震と断定することはできません。

2026年8月23日午前2時に発生した茨城県南部の地震は、マグニチュード5.9、深さ68km、最大震度5弱という規模だった。茨城・埼玉・千葉・東京の17市区町村で震度5弱を観測し、首都圏の一部では長周期地震動階級2も記録された。

津波の心配はなかったものの、総務省消防庁の集計では負傷者38人、住家の一部破損2棟が報告されている。揺れの強さだけでは見えない被害があったことも忘れてはならない。

2026年4月1日のM5.0、6月16日のM5.5に続いて8月23日にM5.9が発生したこと、さらに9月・10月にも茨城県南部を震源とする地震が観測されたことは、地域の地震活動を継続して確認する必要性を示している。

今後の防災で意識したいのは、次の3点だ。

- 気象庁の最新情報を確認し、過去の注意喚起と現在の状況を混同しない。
- 震度だけでなく、長周期地震動や地盤・建物の特性も考慮する。
- 家具の固定、備蓄、避難経路の確認を日常的に続ける。

地震はいつ、どこで発生するかを正確に予測できない。だからこそ、過去の観測データから地域の特徴を知り、根拠のある情報に基づいて備えることが重要だ。茨城県南部だけでなく、首都圏全体で地震への備えを見直すきっかけにしたい。

主な参照資料:気象庁「令和8年8月23日02時00分頃の茨城県南部の地震について」「令和8年8月の地震活動及び火山活動について」、総務省消防庁「茨城県南部を震源とする地震による被害及び消防機関等の対応状況(第6報)」、地震調査研究推進本部「2026年の主な地震活動の評価」、防災科学技術研究所K-NET・KiK-net強震動観測資料。

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長谷川 陸

放送中アニメと原作漫画を担当。制作委員会の公式発表、出版社の単行本情報、声優事務所プロフィールを一次情報として扱い、話数や期の情報は公式サイトで確認します。

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