山尾志桜里氏の不倫疑惑は、2017年の「週刊文春」による報道から約9年が経過した2026年現在も、政治家としての評価や国政復帰をめぐる議論に影響を与えている。報道された相手は弁護士の倉持麟太郎氏。当時、双方が既婚者だったことから、いわゆるダブル不倫疑惑として大きく取り上げられた。
しかし、山尾氏本人は2017年の会見で男女関係を明確に否定している。2025年6月の参院選出馬会見でも、当時の対応について謝罪した一方、不倫の事実関係について新たな説明は行わなかった。その後、国民民主党の公認内定取り消し、無所属での東京選挙区出馬、落選という展開をたどっている。2026年現在の活動も含め、報道された内容と本人の説明を時系列で整理する。
【2017年の発端】週刊文春が報じた山尾志桜里と倉持麟太郎氏の不倫疑惑

山尾志桜里氏の不倫疑惑が全国的に注目されたのは、2017年9月7日発売の「週刊文春」2017年9月14日号だった。
同誌は、当時民進党所属の衆議院議員だった山尾氏と、9歳年下の弁護士・倉持麟太郎氏との親密な関係を報道。倉持氏には妻子がいたとされ、山尾氏にも家庭があったことから、ダブル不倫疑惑として大きく取り上げられた。
週刊文春が報じた内容とは週刊文春の記事では、2017年8月下旬から9月初旬にかけて、山尾氏と倉持氏が複数回にわたって会っていたとされた。
特に注目されたのが、2017年9月2日のホテルでの出来事だ。報道によれば、山尾氏と倉持氏は名古屋での活動後に東京へ戻り、都内のホテルに時間差で入ったとされる。
また、別の日にも倉持氏の自宅などで会っていたと報じられた。週刊文春は、こうした行動を根拠に2人の交際疑惑を追及した。
ただし、ホテルに出入りしたことや複数回会っていたという報道内容と、男女関係があったという事実認定は別の問題である。報道された状況だけで不倫の成立を断定することはできない。
倉持麟太郎氏とはどのような人物だったのか倉持麟太郎氏は弁護士として活動していた人物で、憲法や安全保障などの政治・法律分野でも発言していた。
山尾氏との関係について、2017年当時、山尾氏側は倉持氏を政策ブレーンとして説明していた。山尾氏は、政策上の打ち合わせで頻繁にコミュニケーションを取っていたことや、2人で会う場合もあったことを説明している。
つまり、2人の接点そのものは政策活動上の関係として説明されていた。一方で、週刊誌が報じたホテルや自宅での接触状況が注目され、仕事上の関係だけでは説明が十分ではないという批判につながった。
【本人の説明と疑惑の真相】2017年の会見で何を語ったのか
2017年9月7日、山尾氏は民進党の大島敦幹事長に離党届を提出し、その後、国会内で記者会見を行った。
最大の注目点は、不倫疑惑を認めるのか、それとも否定するのかという点だった。
山尾氏は男女関係を明確に否定山尾氏は会見で、週刊文春が報じたホテルには1人で宿泊したと説明。倉持氏との男女関係についても否定した。
「本件記事記載のホテルには私1人で宿泊した。倉持弁護士と男女の関係はない」
この発言は2017年9月7日の会見で示された本人の説明として、当時の日刊スポーツやJ-CASTニュースなどでも報じられている。
山尾氏は加えて、誤解を招くような行動によって党関係者や支援者に迷惑をかけたことについて謝罪した。
なぜ会見への批判が広がったのか問題になったのは、不倫疑惑を否定したことだけではない。会見の進め方も批判の対象になった。
当時の報道によれば、山尾氏は用意した文書を読み上げた後、記者からの質問を受けずに会見場を退出した。
そのため、ホテルでの行動や倉持氏との関係について、具体的な疑問に答えていないという印象が広がった。
一方、民進党に離党届を提出した理由については、臨時国会や党の論戦に混乱を持ち込むことを避けるためと説明していた。
ここで整理すべきなのは、山尾氏が不倫を否定したことと、会見対応に対して謝罪したことは矛盾しないという点だ。本人の説明では男女関係は否定されている一方、誤解を招く行動や説明の仕方については反省を示していた。
2017年以降も続いた政治的な影響山尾氏はその後、2017年の衆院選に無所属で立候補し、当選した。
また、倉持氏との政策上の関係がその後も報じられたことで、疑惑は2017年だけで終わらなかった。週刊文春は2019年にも、倉持氏との海外渡航に関する問題を報道している。
ただし、こうした政治活動や渡航をめぐる報道も、2017年に指摘された男女関係を直接証明するものではない。別々の出来事として区別する必要がある。
【関係者と報道を整理】山尾志桜里・倉持麟太郎氏・議員パス問題の関係
山尾氏の不倫疑惑をめぐる報道は、男女関係の問題だけでなく、政治家としての説明責任や公私の区別という問題にも広がった。
特に2021年には、国会議員に支給されるJR無料パスの使用をめぐる報道があり、2025年の出馬会見では山尾氏自身がこの問題についても謝罪している。
それぞれの関係を整理すると、次のようになる。
| 人物・組織 | 関係・出来事 | 確認できる内容 |
|---|---|---|
| 山尾志桜里氏 | 疑惑の当事者 | 2017年に男女関係を否定。2025年には当時の行動と説明対応について謝罪。 |
| 倉持麟太郎氏 | 報道された相手 | 当時、山尾氏の政策ブレーンとして説明されていた弁護士。週刊文春が親密な関係を報道。 |
| 週刊文春 | 2017年の報道媒体 | 2017年9月14日号でホテルや複数回の接触を報道。 |
| 民進党 | 2017年の所属政党 | 疑惑報道後、山尾氏は離党届を提出。 |
| 国民民主党 | 2025年の公認問題 | 参院選比例代表での公認内定を6月11日に取り消した。 |
| 議員パス問題 | 2021年の別件報道 | JR無料パスの私的利用をめぐり報道され、2025年に山尾氏が私的な用事に使用したことを認め謝罪。 |
議員パス問題は、不倫疑惑とは分けて考える必要がある。
2021年4月、週刊文春は山尾氏が国会議員に支給されるJR無料パスを私的な移動に使用していたと報じた。報道では、買い物やマッサージなどの私的な用事に関連した移動が取り上げられた。
山尾氏は当時、SNSで謝罪したものの、詳しい経緯については十分に説明しなかったと報じられている。
そして2025年6月10日の記者会見では、議員パスを使用した移動の途中で私的な用事を済ませていたことを認め、当時の謝罪も曖昧だったと反省を示した。
この問題は公的な制度の適正利用と政治倫理に関するものだ。不倫疑惑の真偽を裏付ける証拠として扱うことはできない。
【2025年の再燃】山尾志桜里の記者会見と国民民主党の公認取り消し
2017年から続いていた疑惑が再び大きく取り上げられたのが、2025年5月の国民民主党による参院選候補者の発表だった。
同党は山尾氏を参院選の全国比例代表候補として擁立する方針を発表。国政復帰への期待がある一方、過去の不倫疑惑や議員パス問題について、十分な説明がなされていないという批判が広がった。
2025年6月10日の記者会見で何を語ったのか2025年6月10日、山尾氏は国会内で参院選への出馬会見を開催した。
会見では、出馬の経緯や政策だけでなく、過去の疑惑や不祥事への対応についても質問が集中した。
山尾氏は2017年当時の自身の行動や説明について、次のように反省を述べた。
「8年前の自分には大変な驕りがあった」
また、当時の対応を極めて未熟だったと振り返り、関係者に迷惑をかけたことについて謝罪した。
しかし、記者から男女関係が実際にあったのかと繰り返し質問されると、当時説明した以上のことを新たに話すのは控えたいという趣旨の回答を繰り返した。
山尾氏は、2017年に述べた男女関係はなかったという説明を変更していない。2025年の会見でも、不倫を認めたわけではなかった。
加えて、当時報道された相手とは現在、私生活でも仕事上でも特段の交流はないと説明した。
国民民主党が公認内定を取り消した理由会見の翌日である2025年6月11日、国民民主党は山尾氏の公認内定を取り消すことを決定した。
大きな理由となったのは、過去の問題について有権者や党関係者から十分な理解と信頼を得られなかったことだった。
報道によると、党の全国の都道府県連や地方議員から公認を見送るべきだという意見が相次いでいた。榛葉賀津也幹事長も、会見が疑問を払拭する内容ではなかったという声があったと説明している。
つまり、公認取り消しは不倫が事実と認定されたためではない。過去の問題に対する説明が十分ではなく、党として候補者を擁立するうえで必要な理解や信頼を確保できなかったことが中心的な理由だった。
山尾氏は離党届を提出2025年6月12日、山尾氏は自身のSNSで声明を発表し、国民民主党に離党届を提出したことを明らかにした。
山尾氏は公認内定の取り消しについて残念だと述べる一方、党の意思決定や運営能力に疑問を示した。
国民民主党からの国政復帰という計画は、出馬会見からわずか1日で大きく変わった。
【参院選で落選】無所属で東京選挙区に挑戦した山尾志桜里の結果
国民民主党の公認を失った山尾氏は、政治活動そのものを断念したわけではなかった。
2025年7月1日、山尾氏は東京都内で会見し、参院選の東京選挙区に無所属で立候補することを表明した。
無所属で出馬した理由山尾氏は、左右の政治的な分断が進むなかで、中道政治をあきらめないという考えを示した。
政策面では女性天皇の容認や憲法改正による安全保障の実現などを掲げ、政党に縛られず自由度の高い政治活動を目指すと説明した。
しかし、選挙戦では過去の問題への批判が引き続き注目された。
2025年7月20日の参院選で落選2025年7月20日に投開票された参議院選挙で、山尾氏は東京選挙区から立候補したものの、議席を獲得できなかった。
日刊スポーツなどの報道によると、落選確実となった山尾氏は支援者に謝罪し、自身の伝える力が不足していたことにも言及した。
今回の選挙結果について、不倫疑惑だけを原因と断定することはできない。無所属での選挙戦という条件、選挙区の競争環境、政策への支持、過去の問題に対する有権者の評価など、複数の要因が関係している。
ただし、国民民主党の公認問題が選挙直前に発生し、過去の説明責任が再び大きな争点になったことは、政治的な再挑戦にとって厳しい状況を生んだ。
【2026年現在】山尾志桜里は何をしている?政治活動と現在の立場
2026年11月現在、山尾氏は2025年の参院選で落選しており、国会議員には復帰していない。
一方、政治や法律、国際的な政策課題に関わる活動は続いている。
2026年のプロフィールで確認できる活動2026年3月15日付の日本GR協会による日本GRサミットの登壇者紹介では、山尾氏は弁護士として紹介されている。
同プロフィールには、対中政策に関する国際議員連盟IPAC(Inter-Parliamentary Alliance on China)の日本ディレクターとしての肩書も掲載されている。
また、同プロフィールでは、過去に衆議院議員を3期10年務め、待機児童問題、憲法問題、人権外交などに取り組んできた経歴も紹介されている。
このことから、2026年の山尾氏は国会議員ではないものの、弁護士や国際政策に関わる立場で活動していることが確認できる。
2026年も不倫疑惑の真相は明らかになったのか2026年時点で、2017年の不倫疑惑について山尾氏が男女関係を認めたという本人発言は確認できない。
2025年6月の会見でも、本人は当時の対応について謝罪したものの、不倫を認める発言はしていない。
一方、週刊文春による報道や、その後の関連報道が存在することも事実である。
したがって、現在の状況を正確に整理すると、報道された親密な関係への疑惑と、本人による否定が並存している状態だ。疑惑が事実だったと断定することも、報道された内容がすべて誤りだったと断定することもできない。
不倫報道に対する世間の反応が長期化した理由山尾氏の問題が長く注目された背景には、政治家に求められる説明責任がある。
2017年当時は、不倫疑惑そのものに加えて、会見で質問を受け付けなかったことが批判された。2025年には、再び出馬会見で同じ問題が取り上げられ、説明が十分ではないという批判がSNSなどで広がったと報じられている。
特に注目すべきなのは、2017年から2025年までの間に、政治家としての立場や所属政党が変わっても、過去の説明に対する疑問が解消されなかったことだ。
政治家の評価は、政策実績だけで決まるわけではない。疑惑が浮上したときにどのような説明を行い、どのように有権者との信頼関係を維持するかも、政治活動を続けるうえで大きな意味を持つ。
【プロの結論】山尾志桜里の不倫疑惑から読み解く報道と政治責任
山尾志桜里氏の一連の問題を考える際には、3つの視点が欠かせない。
1. 報道された事実と疑惑の核心は区別する2017年の週刊文春報道では、ホテルへの出入りや複数回の接触などが取り上げられた。しかし、これらの報道内容と不倫という男女関係の事実認定は同じではない。
山尾氏は男女関係を否定しているため、本人の否定と報道内容をそれぞれ確認することが重要になる。
2. 2025年の謝罪は不倫の認定ではない2025年6月の会見で山尾氏が謝罪したのは、過去の行動や説明の仕方についてだった。
本人は当時の対応が未熟だったと認めた一方、男女関係については新しい説明を控えた。したがって、謝罪したという一点だけを根拠に、不倫を認めたと解釈するのは正確ではない。
3. 政治家にとって説明責任は長期的な評価につながる2025年の公認内定取り消しは、過去の問題が時間の経過だけで解消されるわけではないことを示した。
政治家が再び選挙に挑戦する場合、政策や将来のビジョンだけでなく、過去に生じた疑問にどう向き合うかも有権者の判断材料になる。
山尾氏のケースでは、2017年の会見対応に対する批判が2025年にも再燃し、党の公認判断や選挙戦にまで影響した。これは政治家の危機管理や説明責任を考えるうえで、重要な事例となっている。
山尾志桜里の不倫疑惑に関するよくある質問(FAQ)
Q1:山尾志桜里の不倫疑惑は本当に事実だったのですか?
A1:2017年に週刊文春が倉持麟太郎氏との親密な関係を報道しましたが、山尾氏は男女関係を否定しています。2025年の会見でも不倫を認めておらず、事実だったと確定できる公的な結論は確認できません。
Q2:不倫疑惑の相手とされた倉持麟太郎氏とは誰ですか?
A2:倉持氏は弁護士で、当時は山尾氏の政策ブレーンとして関わっていた人物です。週刊文春が2017年に2人の親密な関係を報じたことで、ダブル不倫疑惑として注目されました。
Q3:山尾志桜里は2025年の記者会見で不倫を認めたのですか?
A3:認めていません。過去の行動や説明対応が未熟だったとして謝罪しましたが、男女関係については2017年の説明を変更していません。
Q4:国民民主党はなぜ山尾志桜里の公認を取り消したのですか?
A4:過去の問題に対する説明が十分ではなく、有権者や党内から理解と信頼を得られなかったことが主な理由です。全国の都道府県連や地方議員から公認見送りを求める声が上がっていました。
Q5:山尾志桜里は2025年の参院選に当選しましたか?
A5:落選しました。国民民主党の公認内定取り消し後、2025年7月に無所属で東京選挙区から立候補しましたが、議席を獲得できませんでした。
Q6:山尾志桜里は2026年現在、何をしていますか?
A6:2026年3月の日本GR協会の登壇者プロフィールでは、弁護士、IPAC日本ディレクターとして紹介されています。2025年の参院選で落選しており、国会議員には復帰していません。
山尾志桜里氏の不倫疑惑は、2017年9月の週刊文春報道によって大きく注目された。報道では倉持麟太郎氏との親密な関係が取り上げられたが、山尾氏は男女関係を否定している。
2025年6月の参院選出馬会見では、過去の行動や説明対応について謝罪したものの、不倫を認める発言はなかった。その後、国民民主党は公認内定を取り消し、山尾氏は離党。無所属で東京選挙区に挑戦したが、7月20日の参院選で落選した。
2026年現在は弁護士や国際政策分野での活動が確認できる一方、国政復帰は果たしていない。
この一連の経緯から読み取れるのは、不倫疑惑の真偽と、政治家としての説明責任は別々に評価する必要があるということだ。本人の否定、週刊誌の報道、2025年の謝罪、国民民主党の判断、そして選挙結果。それぞれを区別して見ることで、山尾志桜里氏をめぐる問題の全体像が見えてくる。
主な参照報道・資料: 週刊文春(2017年9月14日号)、日刊スポーツ(2017年9月7日、2025年6月10日・7月20日)、TBS NEWS DIG(2025年6月11日)、神戸新聞(2025年7月1日・20日)、日本GR協会(2026年3月15日)。