2026年11月5日現在、龍谷大学硬式野球部は活動を再開しており、関西六大学野球連盟の2026年秋季リーグ戦を5位で終えている。春季リーグ戦では8勝3敗、勝ち点4を獲得して2位に入ったものの、夏には部員間の暴力行為、寮内での盗難被害、不適切動画の撮影・共有が発覚。大学は7月28日から8月27日まで1カ月間の活動停止処分を科した。
その後、8月28日に活動を再開し、9月5日開幕の秋季リーグ戦にも出場した。一方、大学は再発防止策として全寮制の廃止を決定している。2026年度の主将は上野楓真。伝統ある強豪チームは、競技成績の向上だけでなく、部内の信頼関係と組織運営の立て直しという課題にも直面している。
【2026年最新】龍谷大学野球部の現在は?活動再開と秋季リーグの結果

龍谷大学野球部は、2026年8月の活動停止期間を終え、現在は通常の競技活動に戻っている。秋季リーグ戦への参加も認められ、9月5日に公式戦へ復帰した。
ただし、活動再開と組織改革の完了は同じではない。問題発覚後の秋季リーグ戦では、監督に代わって大学副部長の山下裕介氏が監督代行を務めるなど、通常とは異なる体制でシーズンを迎えた。
9月5日の開幕戦では大阪学院大学と対戦し、2対5で敗戦。活動停止明けから全体練習を再開して約1週間という状況での初戦だった。日刊スポーツによると、本郷宏樹監督に代わり山下氏が指揮を執った。
秋季リーグ戦はその後も続き、最終的な順位は第5位。春季の2位から順位を落としたものの、秋季リーグ終盤には勝利も記録している。10月18日の大阪商業大学戦では3対2で勝利した。
活動再開後の主将の姿勢については、朝日新聞も報道している。主将が掲げたのは、単に勝つだけではなく、周囲から応援されるチームを目指すという方向性だった。
つまり、2026年11月時点の龍谷大学野球部は、活動停止中のチームではない。リーグ戦への復帰を果たし、競技面と組織面の両方で再建を進める段階にある。
【春季・秋季リーグ戦成績】2026年は春2位、秋5位に
龍谷大学は関西六大学野球連盟に所属し、大阪商業大学、京都産業大学、大阪経済大学、神戸学院大学、大阪学院大学とリーグ戦を戦っている。
2026年春季リーグ戦では安定した成績を残した。龍谷大学硬式野球部OB・OG会の公式発表によると、5月17日の大阪学院大学との最終戦を6対0で勝利し、8勝3敗、勝ち点4でシーズンを終えた。順位は大阪商業大学に次ぐ2位だった。
一方、秋季リーグ戦では5位に後退した。関西六大学野球連盟の歴代順位表でも、2026年秋の龍谷大学は5位と記録されている。
2026年春季・秋季のチーム成績比較一球速報.comの2026年度チーム成績を比較すると、春から秋にかけて投打の数字にも変化が表れている。
- 春季:11試合、チーム打率.279、防御率2.57、失点30。
- 秋季:11試合、チーム打率.230、防御率4.64、失点53。
打率は4分9厘低下し、防御率は2.07悪化した。特に失点が30から53に増えている点は、秋季の戦いを振り返るうえで見逃せない。
ただし、この数字だけで不祥事が競技成績低下の直接的な原因だったと断定することはできない。活動停止による準備期間の短縮、指揮体制の変更、対戦相手との力関係など、複数の要素を分けて考える必要がある。
2026年の成績を整理すると、春は優勝を狙える位置につけながら、秋は5位に後退したシーズンだった。2027年に向けては、投手陣の安定と打線の立て直しが競技面の課題となる。
【主将・選手名簿】2026年度の幹部と注目選手を紹介
2026年度の龍谷大学硬式野球部は、リーグ優勝と日本一を目標に掲げてスタートした。公式サイトで発表されたチームスローガンは、「覇~待っとけ神宮,纏え新風~」。優勝への強い意志を込めた言葉となっている。
2026年度の主将・副将・学生幹部- 主将:上野楓真(4回生・内野手・京都国際高校)
- 副将:田中大希(4回生・投手・日南学園高校)
- 副将:植松幹太(4回生・内野手・広島商業高校)
- 学生ヘッドコーチ:平山大介(4回生・徳島商業高校)
- 主務:左近若菜(4回生・東海大大阪仰星高校)
この幹部体制は龍谷大学硬式野球部の公式サイトで公表されている。主将の上野は京都国際高校出身の内野手で、チームの競技面と生活面をまとめる役割を担う。
また、2026年2月7日に開催された新入生向け入部説明会では、20名の新入生が新たに加わることが発表された。上級生だけでなく、新しい世代の選手も加わったチーム編成となっている。
2026年の主な登録選手一球速報.comの2026年度チーム構成では、選手55名が掲載されている。ポジション別の内訳は次のとおりだ。
- 投手:19名(左投手6名)
- 捕手:6名
- 内野手:19名
- 外野手:11名
試合記録や登録情報で名前が確認できる主な選手には、次のようなメンバーがいる。
- 市橋昂士:外野手。2026年秋季リーグの出場メンバー。
- 秋山昌広:外野手。2026年のリーグ戦で出場記録がある。
- 山家:外野手。秋季リーグで出場した選手の一人。
- 佐藤希:内野・指名打者などで出場記録がある選手。
- 平悠真:投手。2026年の先発投手陣の一人。
- 藤原颯太:投手。先発登板を記録している。
- 佐藤塁唯:投手。2026年秋季リーグ終盤の登板記録がある。
特に秋季リーグ最終盤の大阪商業大学戦では、投手の佐藤塁唯や打点を記録した佐藤希、細田らが試合に関わっている。
なお、上記は2026年度の試合記録から確認できる主な選手であり、全員分の完全な名簿ではない。全選手のプロフィールや出身高校を確認する場合は、龍谷大学硬式野球部公式サイトの「選手」ページが基本資料となる。
【不祥事の内容と真相】暴力問題・寮内窃盗・不適切動画を時系列で整理
2026年8月27日、龍谷大学は深草キャンパスで記者説明会を開き、硬式野球部内で発生した複数の問題について公表した。
大学側の説明やTBS NEWS DIG、日刊スポーツ、デイリースポーツなどの報道によると、問題は一つではない。2025年から2026年にかけての暴力行為、寮内の盗難、不適切動画の撮影・共有という複数の事案が確認された。
部内問題の時系列と大学側の対応| 時期 | 発生した問題・関係者 | 確認された内容・対応 |
|---|---|---|
| 2025年2月 | 入部予定者への暴力行為 | 練習を抜けてラーメンを食べた入部予定者を注意する際、上級生が胸ぐらをつかみ、胸を押した。 |
| 2025年2~3月ごろ | 不適切動画問題 | 滋賀県内の河川で排泄行為を撮影した動画を作成し、別の機会に寮内のテレビ画面で共有した。 |
| 2025年5月 | 上級生から下級生への暴力 | 物まねをきっかけに上級生が激高し、1年生の腹部を蹴る、肩を殴るなどの行為があった。 |
| 2025年6月 | 大学・野球部の再発防止策 | 暴力行為を受けて再発防止策を策定。関西六大学野球連盟にも報告し、全日本大学野球連盟から厳重注意などの対応を受けた。 |
| 2026年3~6月 | 学生コーチによる暴力 | 3年生の学生コーチが1年生3人に対し、指導時にバットで小突いたり、平手打ちをしたりした。 |
| 2026年6月 | 調査委員会の設置 | 退部者への聞き取りなどから追加の問題が判明し、大学が調査委員会を立ち上げた。 |
| 2026年7月28日~8月27日 | 硬式野球部の活動停止 | 複数の不適切行為を受け、1カ月間の活動停止処分となった。 |
| 2026年8月28日以降 | 活動再開・秋季リーグ復帰 | 活動を再開し、9月5日からの関西六大学秋季リーグ戦に出場した。 |
この時系列で注目したいのは、2025年に一度再発防止策が作られていたにもかかわらず、その後も暴力行為が発生していた点だ。
TBS NEWS DIGの報道によると、2025年5月の事案を受けて全部員への聞き取りが実施され、同年6月に再発防止策が策定された。2026年3月にも対策が見直されたが、その後の退部者への聞き取りなどによって、過去の別の暴力行為や追加の問題が明らかになった。
寮内窃盗問題では20人以上が被害暴力行為とは別に、大津市内にある野球部寮「龍谷荘」では盗難被害も発生していた。
被害に遭ったのは約20人、報道によっては20数人に上る。盗まれたものには金銭やアンダーウェアなどが含まれていた。
特に問題視されたのは、被害が部員間では共有されていたにもかかわらず、指導陣には報告されていなかったことだ。被害者が複数存在していたのに、組織として早期に把握し、対応する仕組みが機能していなかった。
不適切動画問題は何があったのか不適切動画については、2025年2~3月ごろ、部員数人が滋賀県内の河川で排泄行為を撮影し、その映像を別の機会に寮のリビングにあるテレビ画面へ流して共有したと大学側が説明している。
動画はすでに削除されたと報じられている。報道で確認できる共有場所は寮内のテレビであり、SNSに一般公開された動画と同一視することはできない。
一連の問題について大学は謝罪し、組織改革と再発防止に取り組む姿勢を示した。今回の問題の核心は、個々の不適切行為だけでなく、被害や問題が指導者に届かず、組織として適切な対応を取れなかった点にもある。
【全寮制廃止の理由】龍谷荘をめぐる問題とチーム再建の課題
今回の問題を受け、龍谷大学が打ち出した大きな改革の一つが、硬式野球部の全寮制の廃止だ。
従来の野球部は全寮制を採用しており、2026年8月の記者説明会時点では62人が大津市の龍谷荘に入寮していた。原則として2人1部屋で生活する体制だった。
大学側が全寮制の廃止を決めた背景には、寮生と指導者の間に十分な相談関係が築けていなかったことがある。
「寮生と指導者がすぐに相談できる関係になかった」
これは2026年8月27日の記者説明会で玉木興慈副学長が説明した内容として、日刊スポーツが報じている。副学長は、閉鎖的な空間が問題の温床になりやすい点も重く受け止めていると説明した。
全寮制廃止で期待される変化全寮制の廃止は、単純に生活場所を変更するだけの改革ではない。部員同士の上下関係が日常生活にまで及びやすい環境を見直し、選手が指導者や大学の相談窓口にアクセスしやすくすることが狙いとなる。
今後の再建では、少なくとも次の取り組みが重要になる。
- 相談窓口の独立性:学生コーチや上級生を介さず、大学側に直接相談できる仕組みを整える。
- 報復防止:被害を申し出た選手が、練習や試合への参加で不利益を受けない環境を作る。
- 指導体制の透明化:学生コーチを含む指導関係者の権限と責任を明確にする。
- 定期的な聞き取り:問題発生後だけでなく、平常時から全部員の声を把握する。
- 寮に代わる生活支援:住居や食事、移動など、選手の競技生活を支える体制を整える。
とりわけ重要なのは、制度を変えるだけでなく、部員が安心して声を上げられる関係を作れるかどうかだ。
活動停止を終えたことやリーグ戦に出場したことだけでは、組織への信頼が回復したとはいえない。寮制度の変更が実際にどのような生活環境につながり、再発防止策が継続的に運用されるかが、今後の評価を左右する。
【歴代の戦績・優勝回数】龍谷大学野球部はなぜ強豪と呼ばれるのか
一連の問題によって注目を集めた龍谷大学野球部だが、関西大学野球界で長い歴史を持つ伝統校であることも事実だ。
硬式野球部は1913年(大正2年)創部。龍谷大学硬式野球部OB・OG会の歴史資料や大学の公式発表では、関西六大学野球の優勝回数は通算29回とされている。
主な歴史と実績- 1913年:大宮学舎で野球部を創部。
- 1968年:旧関西六大学野球で初優勝し、全日本大学野球選手権大会でベスト4。
- 1985年:現在の関西六大学野球連盟で初優勝。
- 2014年:春季リーグ戦で優勝し、全日本大学野球選手権大会に出場。
- 2026年:春季リーグ2位、秋季リーグ5位。
龍谷大学の公式発表によると、全日本大学野球選手権大会への出場は通算17回で、最高成績は全国ベスト4。関西六大学だけでなく、全国大会でも実績を残してきた。
プロ野球選手を輩出してきた点も特徴だ。楽天で活躍する滝中瞭太投手をはじめ、中日などでプレーした正津英志氏、ソフトバンクなどでプレーした柳瀬明宏氏らが龍谷大学野球部の出身者として知られる。
こうした歴史的な実績を考えると、2026年の問題は単なる一シーズンの成績不振ではない。長年築いてきた競技面での評価と、学生を預かる組織としての信頼をどう両立させるかが問われている。
2026年の試合日程・速報・進路の確認方法2026年度の関西六大学春季リーグ戦は4月4日から5月18日まで、秋季リーグ戦は9月5日から10月19日までの日程で開催された。11月5日時点では、両リーグとも全日程が終了している。
次年度の試合日程やオープン戦については、龍谷大学硬式野球部公式サイトの「日程・試合結果」と関西六大学野球連盟の公式発表を確認するのが確実だ。
選手個人の成績は一球速報.comなどで確認できる。打率、防御率、登板数、出場ポジションなどを調べれば、試合結果だけでは分からない選手の成長も追える。
進路については、NPBドラフト指名、社会人野球、独立リーグ、一般企業への就職など、選手ごとに進む道が異なる。2026年度卒業予定者全員の進路を網羅した確定資料は確認できないため、プロ入りや社会人入りを一括して断定することはできない。大学のNPB指名選手一覧や各選手の所属先発表を年度別に照合する必要がある。
【龍谷大学野球部に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:龍谷大学野球部は2026年現在も活動停止中ですか?
A1:いいえ。2026年7月28日から8月27日までの1カ月間、活動停止処分を受けましたが、8月28日に活動を再開しています。9月5日からの秋季リーグ戦にも出場し、最終順位は5位でした。
Q2:2026年度の龍谷大学野球部の主将は誰ですか?
A2:2026年度の主将は上野楓真です。京都国際高校出身の4回生内野手で、副将には田中大希と植松幹太が就任しています。
Q3:龍谷大学野球部の不祥事は何があったのですか?
A3:2025年から2026年にかけての部員間の暴力行為3件、寮内で約20人が被害に遭った金銭や衣類などの盗難、不適切動画の撮影・寮内での共有が確認されました。大学は1カ月間の活動停止と全寮制廃止を決定し、再発防止と指導体制の改革を進めています。
2026年の龍谷大学野球部は、春季リーグ2位という好成績からスタートした一方、夏に部内の暴力行為、寮内盗難、不適切動画問題が発覚し、1カ月間の活動停止を経験した。
8月28日の活動再開後は秋季リーグ戦に復帰したものの、最終順位は5位。春と秋の成績には差が生じ、チームの立て直しは競技面でも課題を残した。
大学が全寮制の廃止を決めたことは、生活環境と指導体制を見直す大きな転換点となる。ただし、寮をなくすだけで問題が解決するわけではない。相談体制の独立性、暴力を許さない指導方針、被害を報告できる環境を継続的に整える必要がある。
【プロの結論】
龍谷大学野球部の今後を評価する際は、次の3点に注目したい。
- 競技面:2026年春の2位に相当する実力を取り戻し、リーグ優勝を争えるか。
- 組織面:全寮制廃止後も選手が安心して生活・練習できる環境を構築できるか。
- 信頼面:問題の早期発見と適切な対応ができる指導・相談体制を定着させられるか。
1913年創部、関西六大学野球で通算29回の優勝を誇る伝統校だからこそ、求められるのは過去の実績に頼らない新しいチームづくりだ。2027年シーズンに向けて、上野楓真ら現役世代から次のチームへ、競技力だけでなく健全な組織文化を引き継げるかが注目される。
主な情報源: 龍谷大学硬式野球部公式サイト、関西六大学野球連盟、龍谷大学硬式野球部OB・OG会、TBS NEWS DIG、日刊スポーツ、朝日新聞、一球速報.com。